天国までの百マイル(最終章) 浅田次郎 著


運命の出発。命は繋がれるのか?
皆様。こんばんは。

本日は、新宿駅の喫茶店でコーヒーを転がしながらこの文字を書いております。

しかしこの喫茶店、入ってみたはいいものの、「THE高い」

コーヒー一杯、980円。←これ一番安い奴。

少しビビりましたが、渡辺、あえてチャレンジをしました。

チーズケーキをセットで!そして注文したものがこいつだ


少し贅沢な時間を過ごしました。そしてちびりました。

さて、前回のあらすじを少しだけ紹介致します。

主人公の安男は、心臓の手術が必要な母を一人で、百マイル(160キロ)離れた千葉県の鴨浦町へ

ワゴン車で運ぶ、無謀な旅に出ます。
今回は、マリという安男と同居している女性についてフォーカスしてお話をします。

このマリ、愛が凄まじいのです。マリは安男を最高に愛しています。
さらに安男がマリの事を愛しておらず、今も、安男が元妻の事を愛しているのを知っているのです。
それを知っているうえで、マリは、安男が再起するために行動します。
一緒にいる時は食事はもちろん、お金の無い安男を私生活のサポートをします。
私にはよくわかりませんが、凄くいい女だと思うのです。
この極めつけ、私が涙した部分を簡単にご紹介致します。
安男わんこは無事に母を病院へ送り届けた後、誰よりも応援してくれた、マリに電話をした。
マリ「私ヤッさんのこと、好きで好きで、もうどうしていいかわからないぐらい。だからいつも考えてる。」
安男「十分幸せだよ。」
マリ「うそ。そんなはずないじゃない。会社が潰れて、借金まみれになって、奥さん、子どもにも、お兄さんたちにも、みんなに愛想つかされてさ。それに、あたしはブスでデブだし、お金もないし、それにそれにヤッさんあたしのこと好きじゃないでしょ。」
安男「好きだよ。嫌いな女と二年も一緒にいられるはずないだろ。」
マリ「やっさんの嘘つき。そんなの、あたしが一番よく知ってるよ。ヤッさんはまだ奥さんの事を愛している。奥さんもまだヤッさんのことが好きだよ。」
安男「いいかげんにしろよ。どうしたんだ、いったい」
マリ「あたしね、怒らないで聞いてくれる?あたし、こないだ奥さんと会ったの。」
ここまで読んで頂きましたら、この後の展開を少し予想してみて下さい。
関係はこうです。
マリ:安男がだいすきなブスでデブ。安男の幸せを本当に願っている。
安男:マリには2年間一緒に過ごして好意を持ち、感謝している。しかし元妻を愛していて、一緒に住みたいと思っているマリは安男の幸せのために安男の元妻に会ったのです。
元妻には、タバコをくわえながら、こう言います。
マリ「ヤスオの別れた女房ってあんたぁ?やれやれすっかりめかしこんで、いい気なもんだわ。あのね。あんたのそのスーツも、車のガソリン代も、子どもの月謝もね。あたしがだしてるのよ。あたしが。メシ食わせてやって、パンツの洗濯ぐらいはいたしますよ。でも、そんな風にして浮かせた給料がそっくりあんたの所へ行くんじゃ、いくらお人好しのあたしだって納得できない。二年ですよ。二年。その間にムシられた金を、いまさらあんたに同行しろなんて言いません。ともかくヤスオを大至急お引き取り下さいな。~~」
奥さんそうするってさ。ご迷惑おかけしましたって頭下げてた。
~~~~~~~~~~

 

いや~これはヤバいです。これ本の数行の紹介ですが、もっと泣ける場面多いですから、

本読んで鳥肌どわーです。はっきり言って、マリさん素敵です。私はマリのファンになりました。

どこからこの愛が湧いてくるのかわかりませんが、無尽蔵ですよね。きっとこんな人世界にあまりいないと思いますが、この本で知ることが出来てよかったです。←小説だけど!

というわけで、今回は以上です。最後にこの本で拾った、素敵な文、たくさんありましたが、

少しだけご紹介致します。

幸せをくれた人たちには、ちゃんとありがとうを言わなきゃいけないでしょ。
だからね、好きになった男の人には、できるだけのことはしますよ。だぁれもあたしのことを好きになってはくれないけど、あたしが好きになったんだから、やっぱりありがとうです。だって愛されることは幸せじゃないけど、愛することって、幸せだもんね。毎日うきうきするもんね。
ヤッさん、奥さんはわがままだけど、許してあげて。愛してるんだから毎日毎日、ありがとうって言ってあげて。
皆様、普段、接する方たちを愛することで、うきうきになりましょう。

本日もありがとうございます。